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トイトレに「困った!」ときは?

トイレを嫌がる、怖がる

トイレは窓がなくて暗かったり、日が差さない場所にあることが多いですよね。普段過ごしているお部屋とも違ってせまい空間なので、最初は子どもにとっては少し怖い場所に感じてしまうことも。ママやパパが一緒にいても怖がる場合は、トイレの中を明るく楽しい空間にしてあげましょう。また、意外と盲点なのが、トイレに行くまでの廊下など。トイレが明るくても、そこにたどり着くまでの廊下などが暗いと怖がる子どももいます。トイレまでの道のりも含めて明るめの照明を付けたり、子どもが好きなキャラクターのお人形を置いたり、ポスターを貼ったり、明るい色の壁紙やカーテンをつけるなど工夫してみましょう。

おまるを嫌がる、おまるで遊んでしまう

おまるを嫌がる場合は、子どもにとって楽しいものだと思わせるように、お気に入りの人形などを使って、人形が楽しくおまるに座る遊びなどをしてみましょう。それでも嫌がったり、おまるをおもちゃと認識して遊んでしまう場合は、無理におまるを使わずに、補助便座を使ってトイレに誘ってみましょう。

トレーニング用パンツをはきたがらない

トレーニング用パンツを履きたがらないのはなぜなのか、子どもを観察してみましょう。濡れた感じが気持ち悪くて嫌がるようであれば、普通のおむつで進めてもかまいません。そうではない場合は、子どもがトレーニング用パンツに愛着が持てるよう、好きなキャラクターのものに替えたり、トレーニング用パンツにママやパパが子どもの好きな絵を描いてあげるなどしてみましょう。

トレパンマンなら、子どもと一緒に絵探しができたり、お絵かきができるスペースがあって、子どもが喜んではいてくれるきっかけになると思います。

おしっこの出るタイミングがわからない

おしっこやうんちをするときに、赤ちゃんの頃から独特のしぐさをする子もいれば、そうでない子もいます。子ども自身のからだが成長して、膀胱におしっこがたまる感覚がわかるようになってくると、いつもと様子が違ってくるものです。おむつのあたりを触ってもじもじしたり、テーブルにつかまっていきむような様子になったり。子どもによっては部屋の隅に行ったり、テーブルの下に隠れる子も。子どもをよく観察して、「いつもと違う」様子をキャッチしてみましょう。

おしっこはトイレでできても、うんちはおむつでしたがる

うんちはおしっこと違って、「出しやすい姿勢」があります。便座に腰掛けて背筋を伸ばした状態で、少し前屈した姿勢で「考える人」の像のようなポーズです。補助便座で足が床から浮いた状態だとこの姿勢がとれず、うんちを出しにくい子どももいます。それでおむつでしたがることが少なくありません。その場合、子どもの体格にあった踏み台を便座の側に置いて使うことで、足を踏み台に着けられると、正しい姿勢がとりやすくなります。また、同じ理由で、おしっこはトイレで補助便座でも、うんちのときにはおまるを使ってみるとうまくできることがあります。

おしっこやうんちをしたこと(したいこと)を子どもがなかなか伝えてくれない

トイレトレーニングに関わること以外では、大人と言葉や表情でコミュニケーションできていますか?言葉などがまだ発達していない場合は、トレーニングの開始自体がまだ早いのかもしれません。コミュニケーションは取れているけれど、おしっこやうんちだけ伝えられない場合は、からだの方が未発達で、おしっこがたまった感覚をまだ感じられないのかもしれません。あせらず、からだと心の両方の状態が整うまで待ってみましょう。

子どもが失敗したときに、イライラしてしまう

忙しいママやパパがいつも笑顔でいるのは簡単なことではありませんね。子どもがトイレトレーニングで失敗してしまったときに、ついイラッとしてしまうのは誰にでもあることです。それでも、親のそのイライラは子どもに伝わってしまうのです。

「ママやパパが自分のせいで不機嫌になっている」と思うと、トイレトレーニングは子どもにとってつらい、イヤなことになってしまいます。イラッとした気持ちはできるだけ子どもには伝わらないように、子どもに対しては「次にがんばろうね!」とはげます言葉をかけてあげたいですね。イライラした気持ちは子どもではなく、あとで夫婦でお互いに話を聞くなどして解消できるといいですね。

どんなほめ言葉をかければいいかわからない

子どもにわかりやすい言葉でほめてあげましょう。たとえばトイレやおまるでおしっこができたら「すごいね!トイレ(おまる)でできたね!」と伝えてあげればいいのです。そのときに、笑顔で抱きしめてあげれば、「ママ(パパ)が喜んでくれている」と子どもにわかりやすく伝わります。そして、また次にやる気が出て、子どもがやる気になることでママやパパ自身も達成感を味わうことができます。

自分でほめるのが気恥ずかしいと感じてしまう場合は、トレパンマンの「ムーニーちゃんとトイトレ」アプリを使うと、ムーニーちゃんが「えらいね!」とか「ハグしよう!」と促してくれて、ママやパパと子どもの間を上手にとりもってくれますよ!

トイレやおまるでできるときとできないときにムラがありすぎる

トイレトレーニングは一進一退するのが普通のこと。ご飯を食べるときも食欲があるときとないときがありますよね。それと同じように、子ども自身も「おしっこがしたい感じ」がよくわかるときとわからないときがあったり、トイレに行きたくない気分のときもあります。焦らずに、「今日は戻ってしまっても、また明日進めばいい」くらいの気持ちで臨みましょう。

おむつを卒業したと思っていたのに、またおもらしを頻繁にするようになった

おしっこやうんちをするからだの仕組みはとてもデリケートです。季節的に寒くなるとトイレが近くなったり、例えば妹や弟が生まれたことで精神的に赤ちゃん返りをしたりなど、環境の変化で失敗してしまうことも珍しくありません。また、そうした理由がなくても、しばらく布パンツで過ごせたことにママやパパが喜びすぎて、子ども自身はまだ完全には卒業できる状態ではなかったことも考えられます。

失敗しても決してしからずに、「次がんばろうね!」と励ましながら、楽しい気持ちで進められるといいですね。

ただし、4歳を過ぎても昼間におもらしを頻繁にするようであれば、排尿機能(の発達)に何らかの問題がある可能性もあります。その際は専門医の診断を受けることをおすすめします。

*4歳を過ぎても昼間におもらしをする場合はこちらをご覧ください。

監修:

昭和大学医学部小児科学講座 教授

池田裕一先生